新型コロナなど感染症対策における歯科の重要性

こんにちは。

「新型コロナウイルスなど感染症対策における歯科の重要性」に関する国民向けの情報として、新潟大学大学院医歯学総合研究科予防歯科学教授の小川祐司氏が「ウィズ新型コロナウイルス感染症における『予防的歯科診療』」を発表されました。

予防的歯科診療(定期健診等のこと)の長期間にわたる中断は、むし歯や歯周病の悪化を招きかねず、新型コロナウイルス(COVID-19)の重症化に関連するとされる生活習慣病のリスク因子にも影響を与え、日々の生活と健康に悪影響を及ぼす可能性が極めて高いと考えられると述べています。また、流行期がある程度終息した後、次の流行期が来るまでの間の流行間期には、先送りされた予防的歯科診療を受診して、お口の健康管理を万全にして感染しにくい状態を保つことが大切であるともおっしゃっています(下図参照)。

特に、高齢者や基礎疾患がある方で新型コロナウイルス感染のリスクが高い場合、かかりつけ歯科医が受診に関わる判断をするので、まずは、かかりつけ歯科医への相談を呼びかけておられます。

流行状態およびむし歯・歯周病リスク別の予防的歯科診療推奨レベルの目安
(日本口腔衛生学会新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策検討本部
新型コロナウイルス時代の口腔健康管理 – 課題と対応 – 一部改編)


皆様方の生活のご参考になれば幸いです。



では。

外出自粛要請期間中のご家庭内におけるお子さまの食生活について

こんにちは。

昨今のコロナ禍における外出自粛につきまして、今後も長期に及ぶ可能性があります。 そのような背景の中でご家庭で過ごすお時間が増えることにより、いくつか健康面への悪影響が起こり得ると考えられますが、その一因として食生活の乱れが挙げられるのではないでしょうか?特にお子さまの場合、食生活の乱れはむし歯の発生に繋がりやすく、自粛生活が終了した後に残念ながら歯医者さん通いが続いてしまう恐れも危惧されます 。

そこで今回は推奨されるべき食生活についてお話しようと思います。これは今現在のような緊急事態ではない平時におきましてもお勧めですので是非ご一読ください 。

上のグラフはお口の中のpH(酸性~中性~アルカリ性の程度を表す値)の変化を示した図になります。 普段、お口の中は中性に保たれていますが、食べ物が入ることによってお口の中は酸性に傾きます。それがだ液の力によって徐々に中性に戻ることによって、むし歯になりにくい状態となります(再石灰化)。しかしながら、お口の中に食べ物が入る頻度が多くなると、いつもお口の中は酸性の状態となり、結果としてむし歯リスクが高くなってしまいます。ですので、例えばおやつを食べるにしても決めた量を決めた時間に摂ることが大事です。ちなみに、歯に長時間べったりと残ってしまうようなおやつはよりむし歯リスクが高く、チョコレート・キャラメル・グミ・アメなどは特に気を付けた方が良いと言えるでしょう

この他、日々のブラッシングや少なくとも一日一回のフロス(特に就寝前)も重要です。また、仕上げ磨きに関しましても小学校の低学年くらいまではお勧めいたします。


自粛生活はストレスがたまるものです。ついつい食べ物を口にしてしまう機会も多いかと思われますが、むし歯を予防するうえで食生活管理は最重要と言っても過言ではない要素となります。以上のお話が皆様の生活にとって役に立つことがあれば幸いに思います。


一日も早くコロナ禍が収束し平穏な日々が戻ってきますように。



では。